ハンティング帽にコートにパイプ姿のシャーロック・ホームズ。
一般的に探偵と聞いて連想し脳裏に浮かぶのはこの姿ではないですか?
王道な探偵スタイルかのような地位を確立するほど大人気の作品となりましたが、実は探偵の服装や髪型は基本的に自由に個人裁量に任されています。
個人の裁量とはいえ職業柄NGになるものもあります。
そんな探偵の調査員の服装について解説していきましょう。
探偵という職業は制服もありませんし規定もありません。
中には社内ではスーツ着用と定められている会社もあるようですが、探偵に求められる服装はTPOに合っているかどうかという事が重要になります。
探偵が調査を行うのは、都会の繁華街からシティホテルやオフィス街や地方の田園風景や山の中など、様々な場所で張り込みや尾行などの調査を行います。
その場の風景の中にいかに溶け込めるかが重要で、その時々にあった服装をする必要があります。
探偵の服装は基本的に自由なのですが、人に分からないように尾行や張り込みなどの調査を行う事から目立たないファッションが求められます。
繁華街では普段着でラフなファッションで構いませんが、目立たないようにと「黒一色や白黒」などにしてしまうと逆に目立つ事もあるので注意が必要になります。
夜間の調査になると白や黄色といったものは目立ってしまい、何かのひょうしに光を反射するほど明るいので不向きと言えます。
真夏にも関わらず繁華街や街中といったにぎやかな場所でも全身黒ずくめで黒の分量があまりにも多いと、遠目からでもいかにも暑苦しく結構はっきりと目立ってしまいます。
適度に濃い色彩の色味を加えている方が目立たなかったりしますし、一般的なストライプやチェックの柄のあるシャツを着用する事もありますので、黒か白と極端に色味を押さえる必要はありません。
その場所にあって一番多くの人がしていそうなファッションだったり、紛れてしまうような地味な色彩や形の服装である事が求められますが、多少の色味や派手すぎない柄のものであれば構いません。
サングラスを着用したりウォレットチェーンを腰からぶら下げるものは、奇抜に映ってしまい目立つので避ける必要があります。
また色彩はなくてもモード系のように洋服のカッティングやデザインがすごく個性的なものも避ける必要があります。
結婚指輪程度のシンプルなアクセサリーであれば何の違和感もありませんが、重量感のありすぎるシルバーアクセサリーやベルトのバックルなども避けるようにしましょう。
普通である事が一番望ましく人の目に止まったとしてもすぐに忘れられる服装になりますので、一般的に個性を主張するような自己の主張は避けるようにしましょう。
スーツを着用する場合に合わせて革靴を履くからとあまりに尖りすぎたものだと奇抜に映ります。
人の意識の中に以外とこうしたデザイン物などは目に止まりやすくインプットされてしまう事があり、地味な色彩でも大きなぼんぼりの付いたニット帽などで振り返った時にいつもそれが目に止まると、違和感として対象者の注意を引いてしまうものになる場合があります。
例えカジュアルなファッションでもあまりにも服装がよれよれで汚らしい印象を持たせてしまうと、それも目立ってしまう要素となりますが、ユニクロなどの大量生産ファストファッションなど、一般的なものでそれなりであれば構いません。
人に汚らしいと思われる事なく清潔感や好印象を持たれるもので、なおかつ地味で目立たないものが探偵として一番ふさわしいファッションという事になります。
極端な話をしますと夏の浜辺でスーツでは違和感しかありませんが、ハーフパンツにTシャツだと適材適所となります。
山間部などで調査を行う場合に作業服姿ですと違和感を持ちませんが、ビジネスホテルで作業服姿の人がいると目立つ事になります。
こうしたその場にあった服装をする事が求められ、周囲の風景に馴染んで溶け込み怪しまれないようにする必要があります。
尾行や張り込みなどで直接対象者を追う場合、振り返った時などに対象者に姿を見られる場合がありますので場所に合った服装で調査を行う必要があります。
また公園で張り込みを行おうとして一人で何もせずに長時間そこにいると不審に思われてしまいますが、本などの小物がある事で読書をしているのだと自然に風景に馴染む事ができます。
服装と小物を活用していかに自然に振る舞えるかが、調査を行う際に求められる事となります。
調査中は長時間の尾行や張り込みになるので足が楽なスニーカーで構いません。
しかし建物内の廊下を歩く時にキュッキュと鳴るような靴だと調査の邪魔となってしまう可能性が高くなります。
その他に夜間に対象者を尾行する時にカツカツと音のなる靴では、夜間に背後を付いてくる人というものを男性でも女性でも人は気にかけてしまうものです。
そんな時にカツカツ音を鳴らしてしまうような靴を履いていると、「自分はここにいて後ろを付いて歩いています」というようなものなので避ける必要があります。
シャツやジャケットを着用する場面になった時には、革靴でなくても革靴のように見えるスニーカーであれば問題ありません。
洋服の場合でも歩き動く度にシャカシャカと音を立てすぎてしまうものは不適切となるでしょう。
ヘアスタイルも自分で自由にする事ができますが、ここでも奇抜でないという事が大前提となります。
髪の毛を全部立てているような髪型やパーマスタイルや毛染めなどは避けましょう。
就職活動をする時は黒髪で綺麗に整えられている事を推奨しますが、探偵でもそうした髪型が適しています。
清潔感があって普通の髪型が適し、ひげは綺麗に剃っておき無精髭やひげなどをたくわえない方がいいでしょう。
髪型も普通でキメ過ぎず不潔すぎす、服装も何の特徴もなく、身長も体重も普通の範囲といった飛び抜けた特徴のないものが探偵に適していると言われます。
人によっては服装などが派手な訳でもないのに人の印象を引く人がいますが、明るく好かれるような目立つ人でもなく、地味で不潔に見えてどんよりしすぎている人でもない事が最適です。
風景に違和感を与えずにそこに馴染み、人が見てもその存在をすぐに忘れてしまうような目立たないファッションが一番理想となります。
白でも黒でもなく曖昧でどちらかといえば地味で、顔も思い出せないような地味な存在を心がける事が大切です。
探偵とファッションについてご紹介してきました。
多くの場合服装は自由である事が多く自分の裁量で決める事ができますが、それはあくまで一般的で普通で地味な範囲内である事が大切です。
その風景に自然に紛れる事ができ印象に残らない事が探偵として望ましく、採用時においてもそうした観点からも面接を行っています。
こうした事を探偵の服装や髪型の参考として頂ければと思います。